鏡やガラスの酸焼けは1つの研磨剤で除去できます

鏡やガラスの酸焼けは、酸化セリウムという1つの研磨剤で修復、除去できます。

申し遅れました。東京近郊でハウスクリーニングを行っております。山本と申します。

ハウスクリーニング業者でこの方法を公開しているサイトはほとんど無いと思います。

ですが今回お教えする手法は、車業界では結構有名なものでガラスの油膜やウロコ取りとして行われています。

そんなに隠すことないのに

というのが正直な感想です。

もしかするとハウスクリーニング業者さんの中でも知らない方が結構いるのかもしれません。

鏡の水垢(ウロコ)取りも研磨剤を変えるだけで同じような手法で行います。

このページの最後のほうにリンクを張っておきました。鏡のウロコ取りは必見ですよ!

 

酸焼けの修復・除去の方法

酸焼けって何?

「初めて聞く言葉」という方向けに簡単に説明します。

知っている方は読む必要は無いです。

酸焼けとはガラス(ケイ素)を溶かす成分が入った洗剤を、鏡やガラスに長時間付着させたままにすると、白くなってしまう現象を指します。

透明なものが白くなるとすごく目立ちます。

本来業務用の洗剤として使用されるものに入っている成分ですが、インターネット販売の普及で最近では一般の方でも手に入るものがあります。

その成分は、

フッ化アンモニウム

です。

フッ化アンモニウムは外壁のタイル洗い用の洗剤にも含まれていることがあります。

他にも「フッ化〇〇」という感じで名前は少し変わるものもある(フッ化ナトリウムというものもあります)のですが、一般的に呼ばれているフッ化物がこのガラス質のものを溶かしてしまいます。

間違えて欲しくないのですが、酸が全てガラス質のものを溶かすわけではありません。強酸である塩酸はガラスを溶かしません。プロでさえこの辺を知らない方が多いので念のため書かせて頂きました。

あくまでフッ化系の成分が含まれた洗剤だけがガラスを溶かしてしまいます。

結構知られている業務用洗剤ですが、テラクリーナーヤマトがまさにフッ化アンモニウムの入った水垢除去用の洗剤になります。

この洗剤により「鏡が白くなってしまった」というお問い合わせを度々うけます。

洗剤が悪いのではなく、ガラスに使うという間違った使い方をするためにこのような事が起こってしまいます。

フッ化アンモニウムが入った洗剤は、

 鏡やガラス
 洗面ボウルなど光沢のある陶器
 御影石(お墓にも使われていてほぼガラス質です)
 大理石(ほぼカルシウムですが一瞬で溶け始めます)
 その他セラミックタイルなど光沢のある石材

 

などに絶対に使用してはいけません。

リスクが非常に高いです。

特に石材は修復が大変です。

ですが鏡やガラスであれば軽度の場合は修復可能です。

私がその方法をそっと教えちゃいます。

ただし!

今回お教えする方法は重度の酸焼けは直らないかもしれません。

必要なもの

研磨剤
 酸化セリウム(粉末)  水  増粘水(業者向け)

酸化セリウムは、参考として少量を購入できるサイトをリンクしておりますが、私は別のところで大量購入しています。

私は通常、粒度3μm(ミクロン)のものを使用していて今のところ特に問題は感じていません。

リンク先は粒度を示していませんので、ばらつきのあるものだと思います。

酸化セリウムは粒度によって「傷取り用」「仕上げ用」「精密機器用」など用途が変わってきます。

道具
 電子ポリッシャ(業者向け)  アルミバフ(業者向け)  フェルトスポンジ(手作業・一般の方向け) 一般の方向けとして、フェルトスポンジとしていますが、こするものは鏡やガラスを傷つけなければ別のもので代用しても良いです。
 酸焼けの範囲が広い場合や損傷が激しい場合は、手作業ですと途方に暮れてしまいます。  安価に工具をお求めになるのであれば、安い電動ドライバーにフェルトパッドを装着するなどご自身で工夫をして下さい。

注意事項

 鏡には事前にシャワーの水をかけるなど常に水分がある状態で作業をして下さい。

 ポリッシャーは、乾いた状態で研磨をすると鏡が傷つく可能性があります。

 最初から広範囲に作業せず、必ずごく狭い範囲でテストをして下さい。

 コーティングをしている鏡やガラスはコーティングがはがれます。

 自分でダメだと感じたら、修復可能な技術のある業者さんに依頼することをお勧めします。

 全て自己責任でお願い致します。私が普段やっている手法ですが一切責任は持てません。

どうして酸化セリウムは酸焼けを直せるのか?

酸化セリウムはレアメタルと呼ばれる貴重なものです。

ですので高額です。

これまで、板ガラスやレンズなどガラス製品の研磨に使用されてきました。

物理的に削る効果もあるのですが、研磨の過程で酸化セリウムがガラスと化学反応をすることにより結合し、酸焼けで荒れたガラスを平らでクリアな状態にしてくれます。ガラスではないのにガラスと似た性質になり結合します。

不思議な物質ですよね。

将来、今よりも入手が困難になることが予想されています。

現在は代わりに研磨剤が研究され、実用化が進んでいるようです。

手作業での修復・除去の方法

1.酸化セリウムと水を重さで1:1の割合でよく混ぜ、研磨剤を作ります。

2.フェルトスポンジに研磨剤をつけます。

3.酸焼けの部分をゴシゴシとこすります。

4.しばらく縦にこすったら次は横にこするなどまんべんなくこすってあげます。

5.1分くらいこすったら一度タオルなどで拭き、きれいな鏡の状態にしたら、上下左右から見て酸焼けが直ったか確認をします。

6.少しずつ範囲を広げ酸焼けを修復します。

7.最後は必ず研磨剤をキレイに洗い流して下さい。

ポリッシャーを使った修復・除去の方法

酸化セリウム研磨剤を作る

1.酸化セリウムと水を重さで1:1の割合で混ぜ研磨剤を作ります。基本的にはこれで研磨可能です。

2.増粘水がある方は上記で作った研磨剤に、水と同量の増粘水を加えよく混ぜます。増粘水が研磨剤を乾きにくくしてくれます。

仮に10gの酸化セリウムがあると、水10gと増粘水10gで合計30gになります。 粘度があるとこんな感じになります。

 

私は100円ショップの調味料入れに入れて使っています。

ちなみに、容器にセリアと書いていますが酸化セリウムの別名です。 100円ショップのセリアのことではありません。

 

ポリッシャーで研磨をしよう!

 乾いた状態でポリッシャーを回すと鏡が傷ついたり、60度を超えるとガラスが割れやすくなります。常に水分を保っていれば特に心配はいりません。

 研磨剤が周囲に飛び散ります。気になる方は事前にマスカーなどで鏡の周囲を囲って下さい。

1.あらかじめポリッシャーにハンドルとパッド台を装着しておきます。

2.アルミバフをパッド台に取り付け研磨剤をつけます。

これくらいで十分です。

 

3 研磨する部分に事前にシャワーの水をかけておきます。

4.電子ポリッシャのダイヤルを2くらいにスピード調節をし、左手でハンドルをしっかりと持ち、酸焼けの部分に軽く押しつけるように当て回転させます。

 

5.1カ所同じ場所で10秒くらい回したら一旦作業を止めて、スクイジーをかけ透明になったか確認をしましょう。修復の具合を見ながら、研磨の時間や範囲は調整して下さい。

6.乾燥させたまま回転させると鏡やガラスがつきやすくなります。
乾いたなと思ったらシャワーやスプレイヤーなどで必ず水分を足してやるか、研磨剤が少なくなったら足してあげましょう。

7.あとは全てキレイになるまで続けるだけです。

8.最後は必ずシャワーの水で研磨剤をキレイに洗い流して下さい。

ビフォーアフター

酸焼けの修復自体があまり無い作業なので写真がこれしかないのですが、ビフォーアフターになります。 これは結構軽い方です。全体がもわっと白っぽくなっていました。

Befroe

After

最後に

これからやってみようという方。

一般の方は酸化セリウムとフェルトスポンジだけで落とせれば、業者に頼むより安く済むと思います。

何の成分かわからない研磨剤を使用することはおすすめしません。

深い傷をつけてしまうと交換ということにもなりかねません。

小さなサイズの鏡であれば、修復を試みるよりも自分で交換した方が安い場合もあります。

「鏡 交換」で検索すると業者さんがいっぱい出てきますよ!

酸焼け自体はめったに発生する事例ではありませんが、業者の方はポリッシャーを使うやり方は鏡のウロコ落としにも使えます。

お風呂の鏡のウロコは通常、酸化セリウムだけでは落とせませんので別途特殊な研磨剤が必要になります。

このページが参考になれば幸いです。

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